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なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?

今回読んだ本はこちら。

タイトルからとても面白そうな本で、自分が最近スペインに行った際にピカソの博物館に行ってきたこともあり読んでみました。

実際には2人の芸術家についての歴史などを深掘りするわけではなく、金融(M&A)の領域にいた著者が感じたこれからのお金の形について話している本なのでマーケティングよりの話がたくさん出てきます。

本を読んでみて自分の中に印象的だったポイントを三つほどアウトプットとして書き出しておきます。

目次

ゴッホとピカソの違い

ゴッホとピカソという名前を知っている人は多いと思います。どちらもアーティストの中では一流で、名前を知らない人はいないと思います。

有名な作品だと、ゴッホの「ひまわり」

ピカソは「泣く女」

がありますね。

ともに才能あふれる芸術家でしたが、2人の人生は反対とも言えるものだったそうです。

ゴッホは生前に売れた作品は0、お金のない生活で死ぬ時まで才能が認められず悲しい死を遂げたのに対し、ピカソは世界で最も裕福な芸術家とも呼ばれ、お金に不自由のない生活を送っていました。

この2人の違いを理解することが、これからのお金のあり方を理解するために大切なことだと著者は言っています。

ずばり2人の命運を分けたのは「マーケティング的思考」だったのです。

ほんの中では信用をお金に変える。とも書いていますがピカソは若くしてお金の本質を理解していたからこそ今の成功があると言われています。

ピカソが成功したとされる中で有名な話では

  • 作品ができるたびに周りのお金持ちの人たちを個展に呼びオークションなどをして商品を販売
  • 小さな金額の買い物でも現金を使わずに積極的にチェックを切っていた
  • ウェイターにナプキンに1分で書いた絵を100万円といった
  • ワインの料金を払わずに代わりにレベルに絵を書いた(物々交換)

などがあります。

全てが本当かはさておき、ピカソはお金をあえて介さない方法を多用することで物の価値を何倍にも上げる方法を理解していたのではないでしょうか。

ビジネスの世界ではこれをマーケティング的思考といいます。

需要と供給をうまく調整し、商品の価値を上げていたピカソは優秀なビジネスマンだったとも言えます。

お金に振り回される私たち

日本人の保険加入率は世界でも異常らしく9割を超えるようです。(他の国では5割程度 )

保険会社はギャンブルである。死んだ時に一番お金がもらえるという死ぬ時にかける皮肉のようなギャンブルということに私たちは気づいていない。

基本的にはある程度の貯蓄を自分でしておけば保険に頼る必要はないというのに。

なぜここまでギャンブル的な発想をしてしまうのか。

それは私たちは小さな確率をより重視し、大きな代償を払うという心理的特徴があるからである

心理学的には「プロスペクト理論」という。

計算すればリターンの少ないギャンブルとわかっていても私たちはやめることができないようです。

幸せとは

お金やそれによって手に入るものは、確かに、僕たちの心を一時的には満たしてくれる。しかし心はすぐにそこから離れて、さらに別の何かを求めていきます。

「心を満たすお金」だけでなく、「心をコントロールする意思」の両方がそろって初めて、人は幸せになれるのです。

私たちは知覚障害に陥っている外(お金や物)を認識する5感ばかりが感覚の主役となり、幸福を直接に感じとる体内センサーが麻痺しているのである。

株や仮想通貨の普及によって実体経済とは関係なく、お金は膨張を続けている。お金に振り回されやすいことを自覚し、物の価値を捉える目を養う必要がある。

将来的にはお金はなくなる

このグラフがこの本を通して説明されています。このグラフをしっかりと理解できればお金の本質を理解できるような気がします。

今後はお金のために働くという必要がなくなっていくと思います。

SNSにより個人の主張が世界に届くようになりました。だからこそ好きなことを追求しても生活が成り立つようになったのです。

新しい時代は「信用」を持つことが最も重要になります。

信用を持つことで、お金に変えることが可能になります。

信用度の計算式があったので共有しておきます。

信用度 = (専門性 + 確実度 + 親密度)/ 利己心

専門性= ミッションやそこから生じる才能を価値に変換する能力

確実度= コミットメント、つまり約束を守るということ

親密度= 相手との精神的な距離の近さ

利己心= 私欲のこと。自分の利益を重視するということ

信用を築くためには

専門性を高め、約束を守り、親しくなることが大切になり、いかにエゴを減じていくことが信用にとって大きな影響を与えます。

DON’T MAKE MONEY, CREATE CREDIT

これからは生存ではなく、創造が大切になっていく

まとめ

ゴッホとピカソはどちらも世界に名を残すほどの2人でも、片方が裕福な生活をして、もう片方は貧乏のまま人生を終えました。

2人の違いは絵の才能ではなく「お金の本質」を理解していたかです。

これからの世界はお金がお金をうむ世界ではありません。価値が信用を作り、それが時にお金となって帰ってくる未来がきます。

その中で幸せ感じながら生きていくためには私たちはお金に振り回されず、信用を貯めていくことが大切になります。時代の変化は目まぐるしく変わっていく中で生きていくために学び、その知識を生活の中で活かしていきます。

その他

ほんのなかで気になったポイントを書き出しています。

ビジネスには2つのレバレッジがある。

OPTとOPMだ。

OPT: Other People’s Time(人をうごかす)

OPM: Other People’s Money(人のお金を動かす)

仕事は「遊び」であり、事業は「価値と信用を創造するゲーム」にすぎない、と悟るときがくる。

本当は「個」などはなく、本当の自分とは物理的な個と個を結ぶ「関係」なのだと気づくかもしれない。信用主義時代において前提となる新しい思想なのである

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