今後営業の仕事に関わることが増えそうなので久しぶりに営業関連の本を手に取ってみました。
実際営業は嫌いではないのですが、その中でも「検討します」といって先延ばしされることがたまにあたのですが、この本はそれをさせない方法を説明しているということで気になって手に取ってみました。
会社の朝礼のあとの15分だけの時間をもらいその中で保険商品を売るというもっとも難易度の高い営業経験を持つ著者が書いている営業の極意と考え方が学べる面白いほんでした。
オンライン、オフライン両方で使える情報がたくさんあり、普段の仕事にも使えそうなエッセンスもいくつかありました。
本の要約
著者は、話し方やアドリブ力、カリスマ性などは必要ないとはっきり言った上で、商品が売れていないのは商品の持つ100の価値のうち10しか伝えられていないことが原因だと書いています。
マーケティグの考え方のBDF(Believe, Desire, Feeling)をうまく理解した上でアプローチする営業手法や、相手から断らせないための準備方法などがまとまっていました。お客さんの価値観をうまく調整する方法や、商品の提案をするタイミングについて、売れる会場の特徴といったかなり具体的な手法についてもまとまっているので再現性が高い方法も学べました。
すぐに使える方法も多くあり、営業の前にまた読み返したいと思います。
本を読んだハイライト
・売れるシナリオには次のことが入っている(セールスの流れがある)
興味をそそる / 安心してもらう / 必要性を感じてもらう / 購入を後押しする / 言い訳をさせない
・BDFを利用する(アメリカのマーケティングコンサルタントが提唱した見込み客理解のフレームワーク)
B:ビリーフ =価値観、思い込み
お客はあなたの商品・サービスに対してどのような価値観・思い込みを持っているか
D: デザイア=欲求・悩み(俗にいうニーズ)
お客様は、どんな悩みを抱えているか?どんなことを解決したいか
F:フィーリング=感情(特に、負の感情)
お客様はどんなことに焦りを感じているか、どんなことにイライラを感じているか
・商品サービスのt区長を把握し、お客のBDFと重なる特徴を「だから何?」の形で伝える
・人は大きく分けると3つのタイプに分けられる、そしてそれぞれ話し方を変えると良い
┗お買い得感やコスパを重視する=結果タイプ
⇨結論から話す、聞かれたことにだけ答える、淡々と話す
┗接客などのホスピタリティを重視する=人柄タイプ
⇨背景説明から始まり、結論が最後に残る
┗ブランドや肩書きを重視する=直感タイプ
⇨話が飛ぶ、抑揚がつく勢いがある
・人は権威者や専門家に盲従する特性がある。実績・権威を示して安心感を与える。表彰やランキングも効果あり
・先に言えば説明、後に言えば言い訳
商品の無料体験でも、最初の方に提案があることを事前に伝えるべき。それをすることで相手に施術中に商品を買うのかどうかを検討してもらえるため。それを言わないと最後にいうと検討しますと逃げられてしまう。
・自己紹介の段階からお客に売れる仕掛けを入れる。
購入に至らない理由として、参加者に当事者意識を持たせられていないことがある。そのため危機感をもたせる必要がある。例)最初に進んで紹介してくださいといって始める(みんな何も言わない)
–>そこでスライドを見せる。子供になってほしい姿を書いている
–>次に親御様(参加者)に対して問いかけをする(子は親の鏡)
–>そして次に本気で解決したいなら子供のためにも親が変わる必要があります。と伝える
このカラクリはこう
①お客様の常識・考えをお客さまに自ら表明してもらう
②①の常識・考えを破壊する
大事なことは、自分自身で今のままではダメだと気づいてもらうこと
たまには相手の鼻をへし折ることも重要
・商品に興味をもってもらっても買ってくれない人に対しては
┗価格のアンカリングを利用する
┗特典にきちんと値段を記載する
┗返金・返品保証をつけるなどが効果的になる
・オフラインでうれる確率を上げる会場選び
┗机を用意しない。
┗距離を縮める
┗最初から全ての椅子を並べない
┗最前列からスペースを空けずに座ってもらう
┗会場は少し寒いくらいに(寝ないように)
┗掛け時計・置き時計は外す
・オンランで成約率を上げる3つの方法
┗遅刻厳禁、途中退場禁止
┗参加者のカメラオン厳守 (時には最後までカメラオンでプレゼントをあげるなど特典をつける)
┗全体チャット利用禁止(士気を下げさせないために)
検討しますを言わせない。質問や断り文句を先読みする
その場で売るにはお客様から断り文句が一言も出ないようにする。むしろ、お客から商品に対する質問ですら出ないのが理想。そのためには
①お客様のBDFを把握する
②BDFをもとに質問や断り文句を書き出す
③想定した質問にゃ断り文句に先回りして説明する
・質問には「おすすめ」で返すのがベスト
お客の疑問点や断る理由を潰したにも関わらず検討しますという言われるのであれば商品・サービスの内容を理解できない伝え方をしている可能性が高い。理由としては
┗専門用語の多様。おきゃくはわかったふりをして話を聞き続けることが多いのでしっかりと理解しているかを確認しながら進める。
┗文字だけで伝えない
┗アドリブに頼らない(提案にばらつきがでるのと、余計なことを言ってしまうことがあるため)
・成約率を上げるためには「51%以上」を使う
途中で購入を考えているかを確認する時に、現時点で購入できるものなら、51%以上購入したいと思いますか?と聞いてみる。イエスノーだとノーと言われる可能性が高まるため。だれも反応しないときでも「まだ情報が足りませんよね。引き続き、説明をさせていただきますね」と切り返せる
まとめ
営業は対人間なので毎回パターンが違うので誰にでもうまくいく方法というのはなく、どれだけ優秀なセールスマンでも売れない人はいます。でもその中でいかに成約率を上げていくかのテクニックはたくさんあるとこの本を読んで感じました。
再現性が高い方法が多かったので自分が似たような状況になった時にこの記事をふりかえってエッセンスを取り込んで試したいと思えました。
営業はメンタルも大切ですが、一回一回頭をつかって結果を出すためにもこのような本を他にも読んでみようと思えました。とても素晴らしい本でした。
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