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東京藝大美術学部 究極の思考 増村 岳史

今回読んだ本はアーティストの知り合いに「君が今必要なことが学べると思う」ということでご紹介してもらったものです。

正直自分はアート的な考えに関しては苦手意識すらあるのですが、紹介してもらった何か学びや気づきがあればと思い読んでみました。

実際に読んでみて感じたことはアーティスト的な考え方は、これからの変化の多い時代において必須になるのではないかということです。

アメリカにいたときにはSTEM(科学、テクノロジー、工学、数学)の教育が重要視されていましたが、これからの時代はそれにアートを加えたSTEAM教育が重要になると書かれていたの印象的でした。

また世界の経営者や、エリートたちもアートの重要性に気づき今まではMBAを取るのが主流でしたが、MFA(Master of Fine Arts)を取得するひとが増えているようです。

そんなアート的な感性が重要視される時代において、この本では日本のアート専門の国立でもある東京芸術大学の生徒や、教育方針のユニークさを解説しているのですがそれがまた義務教育とは全く違っていて面白かったです。

自分の中で印象に残った文章やテキストは以下となります。

目次

印象に残ったポイント

あらかじめ用意された問題を解決することばかりならば、これからはAIが出てきて代わりにやってくれる。これからはAIができることではなく、人間にしかできないことを突き詰めていく必要がある。その一つがアートである。

デッサンを取り入れることで物事に対する観察力が鋭くなる。

美大に入学する人は、自分の好きなことを追求するタイプ。将来に対する打算を一切しない純粋な心を持っている。

リクルートの旧社訓(著者は元々リクルート出身のため)

「自ら機械を創り出し、機会によって自らを変えよ」

多くの人々は与えられた課題に対して、与えられた報酬のためだけに行動しがちです。それに比べ、自身のビジョンを描き、ビジョンに基づいて行動するこれはアーティストに共通する行動基準になる

教える。ではなく見守る。ときには全ての答えを用意するよりも、考えさせて見守るぐらいの方が本人のためになる

物質としての表現方法は教えるが、個々人が制作するものは何も言わない

一つのことを真剣にできない人は何をやってもダメだ、と幼少期の頃より親や周りから言われていたが、日々刻々と変化し、予測不可能な事態が非連続に起きる今の時代こそ、むしろ飽きっぽさが大きな武器になる

感覚と論理は常に一体です

直感的にデザインをするのではなく、論理的に説明できるまでデザインを突き詰める。

捨てる神あれば拾う神あり

コンサルティング会社がデッサンをやらせる。

頭の想像ではなく目の前のものを観察して何かをデッサンさせることにより右脳と左脳をバランスよく使う。大切なのは観察すること。見えなかったものも見えてくるようになる

「見る」から「観る」に変わる。

観察をする。その力がデッサンをすることで培われる

燃えたぎるような内的モチベーションをもつ

=自分で考え、意味を作り、強い意志を持って実行できるうちからの力のこと

アーティストが持つ力3つ

1.言語と非言語、具象と抽象を網羅する能力

2.好奇心を持ち、問う能力

3.熱狂的に没頭できる能力

まとめ

全てのものは突き詰めるとシンプルになり全てがつながっているという言葉をどこかで聞いたことがありますが、アート的思考とビジネス的思考(仕事ができると言われる人の頭の中)も似ているような気がしました。

具体と抽象という本にもありましたが、頭の中で考え物事を抽象的、具体的なスコープで見つつ、それに好奇心を持っていればそれが知恵であったり仕事に活きるというメッセージに感じました。

アートに苦手意識を持っていましたが、デッサンは自分でもできそうなのと、面白そうだなと感じたので一度試してみようと思いました。

読書は人生を豊かにしてくれるなと改めて実感できました。自分も見方によってはアーティストになれると思えました。これからのVUCAの時代で誰よりも活躍できるのは飽き性の自分のようなタイプだと思うのでどんどん行動していきます。面白い本でした。ありがとうございます。

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